昨日、行った学びのことです。
「対話の現象学と人類学」というタイトルで、ODNJP(オープン・ダイアローグネットワークジャパン)主催のシンポジウムがあったため参戦。
キャンパスの入り口が分からなすぎて苦しんだ。東大は入り口まで難解である。
結果的には、行ってよかった。わくわくした。途中よだれ垂らして寝てたが。
オープン・ダイアローグの潮流について知れたように思う。
所感としては、どこに行っても既存の文脈っていうのは厄介なのだろうなということだった。
オープンダイアローグは、精神医療方面で使われ始めている技法で、特に統合失調症の改善に効果があるということで活用されている。
端的に言えば「その人のために、当事者と専門家や関係者で集まって、みんなで話そう!」という技法である。
イメージするのは簡単にも関わらず、現実にはそう簡単ではないからこそ、わざわざ「技法」として仕入れる必要があり、そうすることでやっと現場で重い腰を上げてもらえるのだろう。
精神分析でうまくいかない部分を是正するための救世主的なポジションなようである。
個人的には「ブリーフ的な理念で、ブリーフ的な技法を使わず、複数の肩書を持った人関係者で対話をする」というイメージ。立ち位置が定まっておらず、話し合うというのがポイントである。
結局は、クライエントファーストで、解決に必要なことを試行錯誤していくってことなのだけど、立場だけではなく、個人としても思ったことを意見していくというのが特徴的。
その理念は、システム論であったり、リフレクティングアプローチであったり、こちらから解決に誘導しないであったり、あらゆる部分でブリーフに似る。
セラピストもシステムの一部として見立て、関係を俯瞰してセラピーを行う「セカンド・オーダー・サイバネティクス」の視点と酷似している(ほぼ同じ)。対話に参加するみんなが、その視点で対話に臨むということが、効果を生んでいるのだろうと思う。そこには圧倒的な気にかけるという思いやりと、尊重が存在する。「あなたはあなたで生きていていいんですよ」というメッセージがおそらくあふれる。そこから、クライエントは、希望を感じたり、可能性を見出したりする。そこから、生きるための微細な解決が始まるのだ。
やはり、関心のある事柄は、近いところにいる。
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登壇者の方が紹介された映画。どこか心がさわぐ。
今、もう一つ気になっているのが、「コミュニティ・オーガナイジング」で、これは、来年日程が合えば学びに行きたい。
コミュニティ・オーガナイジングとは | Community Organizing JAPAN コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン
最近目を通した工藤先生の記事も貼っておこう。
親が恐れる「中学の内申点」の知られざる実際 | 子育て | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
本日は、朝から初喝を入れてしまった。気をつけようと思った矢先だった。あぶない、あぶない。言うか言わないかというよりも、出てしまうのだ。気をつけないとなあ。年一くらいは、あり得るもんだろうか。
あとは、ぼちぼち。
今の場所を働きづらいと感じられていてよかったなあ、なんてことを思った。
改善の眼を失わずに済む。
昨年は正直、人が働きづらかったが……今年は、関係というか、システムというか、物の位置というか、もっと機能的な部分というか、改善の余地があるところが多いと思う。誰も手をつけてこなかった、こられなかった膿が多いように思う。