かならず幸せになれるいきもの

おしゃべりによる出現する未来から学ぶ

【子どもから理想を引き出す策】(1)今週頑張ったことは?(2)それを頑張ると、どんなAさんになれそう?

16日は「世界食料デー」です。「ハピペン」です。

昨日は、10月13日(金): WORLD FOOD NIGHT 2017 | カテゴリー | イベント | オックスファム・ジャパンに参加させていただきました。

 食について考える日。こういう「〇〇デー」くらいは、と子どもたちに話題を提供できるかもしれません。

世界食糧デーはこちら:「世界食料デー」月間 みんなで食べる幸せを

理想を言葉化する

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さて、今学期、私は、週に1度、5年生と「理想を言葉化する」ということをしています。

どう育ちたいかのモデルをどう設定するかをとても迷っています。

特に特別支援の子たちは、この先、目標を立てる度に、周囲の大人に流されてしまうのではないだろうか、と懸念していました。

言語化が苦手な子もいるので、そうしたときにアドバイスしたがり、その場で完結したがりの先生に出会うと、「〇〇を頑張りたいんじゃないの?」とか「前にこうなりたいって言ってたよね」といろいろ口出しをされて、別に本当はなりたくもない自分をなりたい自分にされて日々を過ごしていくということにつながると思いました。 

 

「いや、その子にも意志あるから!!!」みたいな。

 

そして、その都度、刹那的ななりたい自分を言語化し、別に目指しもしない自分を教室に掲げる。

 

「それ意味あんの?」と。

 

1学期したこと

1学期にとりあえず「どんなAさんになりたいの?」と聞いてみた。

 

すると「最強です!」と返ってきた。

 

(そうだよね、そーいうのくるよね。)

 

だが、ここではスマイル。

「なるほど、最強!それはいいよね。なれる、なれる。最強ってどんな?」と聞いた。

 

「えーっとですね、剣道とかで人をえいっ!やー!ってします。」

 

「えいっ!やー!ってね。それは、確かに最強だね。その剣道の最強には何をしたらなれそう?」

 

この辺で、もう考えたくない。みたいな不穏な気持ちが顔に出てきた(ように見えた)。

 

「まだやってないから分かりません。」

 

「そうだよね。OK、OK。とりあえず『最強』ってのがいいよね。それ目指そう。」と言って区切る。

 

次の日、画用紙で「最強のAさんを目指して」というケースを用意して、そこに入れる画用紙を切って作ったカードを用意した。

 

そこに、理想の自分を書いていこう!

 

この作戦で1か月で15枚くらいなりたい自分を書けた。けれど、だんだん適当で抽象的で作業的になっていく。

 

とりあえず目標は100枚と思っていたものの、わくわくがないといやだよなーと思っていて……。

 

「なりたい自分は?」という問いから出た「100コのテーマ」から一貫性を見いだせるかもしれないと思ったし、それだけの選択肢の中から選べたら目標への意識も強くもてるかもしれないと思った。

財産にもなるし、その子の目指す像を保護者とも共有できる、次の先生にも引き継げるとも考えた。

 

そもそもは「自尊感情を『在り方→理想モデル』で育みたかった」から「理想」が必要だった。

そして「在り方」という自分をメタして「理想」の自分を見つめるよりは、「理想」から今の「在り方」をメタする方が考えやすいと思って、先に「理想」を見出したかったのだった。

 

2学期から作戦を変えた

思考を可視化した方がいいよなーと思って、思考ツール的なものを用意しようと思った。思考ツールには徐々に書き慣れていっていたので、抵抗が減っていてよかった。穴を埋められないかもしれないという不安がなく、むしろ穴埋めをすればいいだけでしょ?くらいになっているのが強みだなあ。

 

どんな紙かというとこんなの。

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  1. 〇に「今週頑張ったこと」
  2. □に「それを頑張ると、どんなAさんになれそうか」

を書いていく。

 

普段の観察だけでは、出てこないニーズが「問い」と「枠」のおかげで出てくる。

  • 家族に頑張ったねって言われたいってこと
  • 大人になっても友達と話ができる自分でいたい

などのニーズが出てきた。

現在26枚でも深いニーズが出てくるなあと思っている。

そうするために、頑張ったことをさらにできるようにするにはどうすればいいかを考えたり、他に何が必要かを考えたりできる。

「今週頑張ったこと」を「今週頑張れなかったこと」にしても、別視点からの理想が手に入るだろうと思っている。

とりあえず、ダレるまではこの手法で、その子なりの「理想の姿」を増やしていきたい。

 

読んでくださってありがとうございますっ