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【OXFAM】何を学んだか?【グローバルフェスタ】

【グローバルフェスタ】で【OXFAM(オックスファム)】のブースに行ってきた「ハピペン」です。

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gfjapan2017.jp

 

【グローバルフェスタ(通称:グロフェス*1)】では、自分が以前「ほしい、ほしい」と思っていた情報(開発教育や国際協力など)を一気に集めることができるような場所。

今回は【SDGs】を全面に出していたというのもあるかもしれない。地球にどういう問題があって、その問題の状況を少しでも改善するために日本にどんな団体がいるのか、どどーんと分かる場でした。

 

ところですぎるのだけれど、最近の鉄道のこういうの好き。

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【OXFAM】の理念

ブースに参加してきた【OXFAM】について少し説明します。

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【OXFAM】は、英国発祥のNGOです。世界90カ国以上で活動しています。1942年から活動している団体で、長い時間をかけて広まってきたこの団体の考えはとても魅力があります。

 

【OXFAM】の貧困の定義。

"貧困を社会的に排除されている状態"

と定義している。

そして、

"貧困は制度や構造など、社会的不公正に基づき生まれます。貧困は人々が行動した結果、あるいは、行動しなかったことにより生まれます。貧困は人為的につくられたものであるからこそ、その解決は人々の力によって成し遂げられることだと考えています。"

 

「オックスファムの目指す世界」は、

"公正なルールにもとづいて、一人ひとりが尊厳を持ち、基本的に必要とされる生活を営み、自分の生活を自分で決めることができる世界"

 

そして、「社会を変える3つの条件」を示しています。

  • Head
    構造理解:自分自身と問題/課題の関係性に対する理解意思決定者に対し私たちはどのように影響力を行使できるか?

  • Heart
    問題意識:なぜ問題/課題の解決をしたいのかという明確な問題意識なぜ傍観者のままではなく、変化に向けた行動をとるのか、自分自身の行動を位置づける価値観は何か?

  • Hand
    リーダーシップスキル:周囲の人々の共感を得て、活動を育む力多くの人々の共感を獲得し、仲間を得るためにどのような点に注意し、どういった方法:媒介があるのか?

以上の要素を上げています。

 

各々の問題意識と価値観

【OXFAM】のワークが心に残った。対話のワークショップで「SDGs時代を考える:国内にも社会問題があるのに、なぜ国際協力?」というお題だった。

 

話している中で「仮着地」したのが「一人ひとり問題意識をもつことは違うし違っていい」という至極当然だけれどもSimpleで大切なこと。だから、国内でも国外でもその人が問題とすることはリスペクトしていいことで、対立するものではない。

そして、もしお互いのもつ背景や価値観に重なるところがあればコラボレーションしませんかという具合でいいんじゃないかという話をした。

 

一人ひとりのプライオリティが経験が違うのだから違う。もう脳が違うんだからそれは当然のことだ。

ただ、各々地球で生きて生きて違和感を感じていることがあるわけだ。だからこそ、そこに心が動かされる。

その社会問題や課題に、何か自分の大切なものが脅かされる感覚がある。安心・安全の拠り所が削り取られるような。

あと今純粋に浮かんだのは、この地球(や地域)が好きだったり、生まれたことが楽しかったりするからこそ、そうでない人がいることに猛烈な違和感を感じるってことだ。

自分自身も最初からそうじゃなかったけれど、誰かとのつながりを感じて、実際は本当は地球を楽しむために生まれたのに楽しめない人がいる。何のために生まれてきたのかを感じて喜べない人がいる。そんな違和感が自分を突き動かすのだろうなと思う。

そう思うと、私もどこか自分に重ねている人。自分が救えそうな人を救いたいという考えがあることに気づく。それが「自分ごと化」ってことなんだろうか。「自分ごと化」はセンス・オブ・ワンダー的な「好奇心」な気もしてきた。まだ見ぬ世界へのワクワクがあるから動き出したくなるのかもしれない。「自分ごと化」は対象にワクワクを感じるってことで説明できるかもしれない。そのワクワクにどのルートで辿りつくかは人それぞれ違うし、違っていていいし、そうしてアクティブリスナーになれるとアクティブラーナーにも近づけるかもしれない。

私たちが変われば、あの人たちも変わる。この感覚で、考えを共有し合って、アクションを起こすことができれば、アクションを継続できるかもしれない。

「好奇心」については『21世紀の学習者と教育の4つの次元: 知識,スキル,人間性,そしてメタ学習』に書いてあったので、またどこかで紹介したい。

 

「未関心」

人権については、考えるほどきりがない。しかし、考えるほどに、人に優しくなれるような気がする。

その優しさは、言葉一つ、文字一つで感じられるなあと思った。

「愛の反対は無関心」と言われるが、それは「無関心」の人を突き放していて、そこに掲げようとしている「愛」との矛盾があるかもしれない。

今日、「未関心」という言葉があるのを初めて知った。これには、相手への期待が含まれているように感じる。いつでも知ってくれていい、いつでも変容してくれていい、いつでも関心をもってくれていいというような。

無関心だと「あなたは無関心だ。だから、よくない。という文脈にならないだろうか。

未関心であれば「あなたは未関心だ。だから、これから知ればいい。」という感じがする。

こうした理念に基づいた思想や言葉が、全包囲的に人を許容するシステムを生み出すのだと思う。このいちいち人を評価しないで、今を肯定する感じって教師に乏しいように思う。

 

子どもに「うるさい!」って怒鳴っている教師を見て思うのは、子どもの声がうるさいのは大人だけで、子どもはエネルギーを発散して楽しんでいるだけだ。

だから、教えるとすれば「私が嫌だからうるさい!」ではなく、「公だから」とか「それが嫌な人もいるんだよ」という説明がいると思う。

「この人にとって私たちはうるさい」止まりでは学びが薄い。

そして、こうした発想が、子どもはそういうものだと一度許容する姿勢がないと出にくいのだと思う。

 

「子ども」ってなんだよってのはこちら。

www.happypenguin.net

 

「君もいていいし、僕もいていい、あなたも、私も、私たちも」という感じで「場」をつくれないだろうかと考えていきたい。

 

参考サイト

 

【OXFAM】

www.oxfam.jp

 

oxfam.jp

 

 

【SDGs】

www.sdgs-japan.net

*1:違った意味でのグロフェスもあるのか?とどうでもいい疑問が浮かんだ。