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おしゃべりによる出現する未来から学ぶ

「カリキュラム・マネジメント」で身に付けさせる力

原付で図書館に行って歩いて帰って来てしまう「ハピペン」です(?!)。

もうね、なんだろうね、こういう脳の構造なんすかね。

 

「カリキュラム・マネジメント」のねらい

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今日、研修で聞いた話。

何のための」カリキュラム・マネジメントか、というと、

  • 学習の基盤となる資質・能力
  • 現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力

を育むためのものだ。

④ 各学校におけるカリキュラム・マネジメントの推進
各学校においては,教科等の目標や内容を見通し,特に学習の基盤となる資質・能力(言語能力情報活用能力(情報モラルを含む。以下同じ。),問題発見・解決能力等)現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力の育成のためには,教科等横断的な学習を充実することや,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通して行うことが求められる。

総則より

今回の学習指導要領では、「学力→資質・能力」を育むことに移り変わっているということを押さえておきたい。

 

学習の基盤となる資質能力について

  • 言語能力
  • 情報活用能力
  • 問題発見・解決能力

とある。

総則のP47から説明がある。

(1) 学習の基盤となる資質・能力(第1章第2の2の(1))

(1) 各学校においては,児童の発達の段階を考慮し,言語能力情報活用能
(情報モラルを含む。),問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能力を育成していくことができるよう,各教科等の特質を生かし,教科等横断的な視点から教育課程の編成を図るものとする。


本項は,児童の日々の学習や生涯にわたる学びの基盤となる資質・能力を,児童の発達の段階を考慮し,それぞれの教科等の役割を明確にしながら,教科等横断的な視点で育んでいくことができるよう,教育課程の編成を図ることを示している。学習の基盤となる資質・能力として,言語能力,情報活用能力,問題発見・解決能力等を挙げている。

説明もある。

言語能力

ア 言語能力

言葉は,児童の学習活動を支える重要な役割を果たすものであり,全ての教科等における資質・能力の育成や学習の基盤となるものである。

教科書や教師の説明,様々な資料等から新たな知識を得たり,事象を観察して必要な情報を取り出したり,自分の考えをまとめたり他者の思いを受け止めながら自分の思いを伝えたり,学級で目的を共有して協働したりすることができるのも,言葉の役割に負うところが大きい。
したがって,言語能力の向上は,児童の学びの質の向上や資質・能力の育成の在り方に関わる重要な課題として受け止め,重視していくことが求められる。

DAFLでやっていることに近い。目的を共有して協働できるとほぼ満たすことになると思う。

どう育むかも書かれている。

言語能力を育成するためには,第1章総則第3の1(2)や各教科等の内容の取扱いに示すとおり,全ての教科等においてそれぞれの特質に応じた言語活動の充実を図ることが必要であるが,特に言葉を直接の学習対象とする国語科の果たす役割は大きい。

今回の改訂に当たっては,中央教育審議会答申において人間が認識した情報を基に思考し,思考したものを表現していく過程に関する分析を踏まえ,創造的・論理的思考の側面,感性・情緒の側面,他者とのコミュニケーションの側面から言語能力とは何かが整理されたことを踏まえ,国語科の目標や内容の見直しを図ったところである。
言語能力を支える語彙の段階的な獲得も含め,発達の段階に応じた言語能力の育成が図られるよう,国語科を要としつつ教育課程全体を見渡した組織的・計画的な取組が求められる。

国語の重要度は従来からこのくらい高かったのだと思うけれど、この表現を見ると跳ね上がっているように感じる。

言語能力とは何かについて「感情・情緒の側面」「他者とのコミュニケーションの側面」が入っているのがいい。

この二つに言語能力が左右されるってことは、どの先生も認識できているのだろうか。

 

外国語が担う役目についても触れられている。

また,外国語科及び外国語活動は,学習対象とする言語は異なるが,言語能力の向上を目指す教科等であることから,国語科と共通する指導内容や指導方法を扱う場面がある。
そうした指導内容や指導方法を効果的に連携させることによって,言葉の働きや仕組みなどの言語としての共通性や固有の特徴への気付きを促し,相乗効果の中で言語能力の効果的な育成につなげていくことが重要である。

 

そして、参考として、「言語能力を構成する資質・能力」が説明されている。

(参考:言語能力を構成する資質・能力)

(知識・技能)
言葉の働きや役割に関する理解,言葉の特徴やきまりに関する理解使い分け,言葉の使い方に関する理解と使い分け言語文化に関する理解既有知識(教科に関する知識,一般常識,社会的規範等)に関する理解が挙げられる。

特に,「言葉の働きや役割に関する理解」は,自分が用いる言葉に対するメタ認知に関わることであり,言語能力を向上する上で重要な要素である。


(思考力・判断力・表現力等)
テクスト(情報)を理解したり,文章や発話により表現したりするための力として,情報を多面的・多角的に精査し構造化する力言葉によって感じたり想像したりする力感情や想像を言葉にする力葉を通じて伝え合う力構成・表現形式を評価する力考えを形成し深める力が挙げられる。


(学びに向かう力・人間性等)
言葉を通じて社会や文化を創造しようとする態度自分のものの見方や考え方を広げ深めようとする態度集団としての考えを発展・深化させようとする態度心を豊かにしようとする態度自己や他者を尊重しようとする態度自分の感情をコントロールして学びに向かう態度言語文化の担い手としての自覚が挙げられる。
【中央教育審議会答申 別紙2-1】

すでに情報量が多い感じなのですが、読んでいてとても面白い。これを子どもたちに施せるとなるとわくわくする。ねらって育めるかは……なんとも言えないが。

情報活用能力

イ 情報活用能力

情報活用能力は,世の中の様々な事象情報とその結び付きとして捉え情報及び情報技術適切かつ効果的に活用して問題を発見・解決したり自分の考えを形成したりしていくために必要な資質・能力である。

将来の予測が難しい社会において,情報を主体的に捉えながら,何が重要かを主体的に考え,見いだした情報を活用しながら他者と協働し,新たな価値の創造に挑んでいくためには,情報活用能力の育成が重要となる。

また,情報技術は人々の生活にますます身近なものとなっていくと考えられるが,そうした情報技術を手段として学習や日常生活に活用できるようにしていくことも重要となる。

情報活用能力をより具体的に捉えれば,学習活動において必要に応じてコンピュータ等の情報手段を適切に用いて情報を得たり情報を整理・比較したり得られた情報をわかりやすく発信・伝達したり必要に応じて保存・共有したりといったことができる力であり
さらに,このような学習活動を遂行する上で必要となる情報手段の基本的な操作の習得や,プログラミング的思考情報モラル情報セキュリティ統計等に関する資質・能力等も含むものである。

こうした情報活用能力は,各教科等の学びを支える基盤であり,これを確実に育んでいくためには,各教科等の特質に応じて適切な学習場面で育成を図ることが重要であるとともに,そうして育まれた情報活用能力を発揮させることにより,各教科等における主体的・対話的で深い学びへとつながっていくことが一層期待されるものである。

今回の改訂に当たっては,資質・能力の三つの柱に沿って情報活用能力について整理されている。情報活用能力を育成するためには,第1章総則第3の1(3)や各教科等の内容の取扱いに示すとおり,各学校において日常的に情報技術を活用できる環境を整え全ての教科等においてそれぞれの特質に応じ,情報技術を適切に活用した学習活動の充実を図ることが必要である。

(参考:情報活用能力を構成する資質・能力)

(知識・技能)
情報と情報技術を活用した問題の発見・解決等の方法や,情報化の進展が社会の中で果たす役割や影響情報に関する法・制度やマナー個人が果たす役割や責任等について情報の科学的な理解に裏打ちされた形で理解し情報と情報技術を適切に活用するために必要な技能を身に付けていること。

(思考力・判断力・表現力等)
様々な事象を情報とその結びつきの視点から捉え,複数の情報を結びつけて新たな意味を見出す力や,問題の発見・解決等に向けて情報技術を適切かつ効果的に活用する力を身に付けていること。

(学びに向かう力・人間性等)
情報や情報技術を適切かつ効果的に活用して情報社会に主体的に参画し,その発展に寄与しようとする態度等を身に付けていること。

【中央教育審議会答申 別紙3-1】

情報の科学的な理解???

ってなんだろう、分からない。情報についての「学びに向かう力・人間性等」も面白い。

次の「問題発見・解決能力」で一旦終わり。

ウ 問題発見・解決能力

各教科等において, 物事の中から問題を見いだし,その問題を定義し解
決の方向性を決定,解決方法を探して計画を立て,結果を予測しながら
実行し振り返って次の問題発見・解決につなげていく過程を重視した
い学びの実現を図ることを通じて,各教科等のそれぞれの分野における問
題の発見・解決に必要な力を身に付けられるようにするとともに,総合的
な学習の時間における横断的・総合的な探究課題や,特別活動における
団や自己の生活上の課題に取り組むことなどを通じて各教科等で身に付
けた力が統合的に活用できるようにすることが重要である。

ここに挙げられた資質・能力の育成以外にも,各学校においては児童の
実態を踏まえ学習の基盤作りに向けて課題となる資質・能力は何かを
確にしカリキュラム・マネジメントの中でその育成が図られるように努
めていくことが求められる。

すごい情報量でしたね。

しかし、分かり始めていること、やろうとしていたことがふんだんに盛り込まれている。これらについて、どうすれば身に付けられるか?もっといろいろな人と議論したい。

  1. 「育成を目指す資質・能力の3つの柱」
  2. 「主体的・対話的で深い学び」
  3. 「カリキュラム・マネジメント 」

この3つを押さえると、次期学習指導要領の概要が見えてくると思う。

 

今度は「カリキュラム・マネジメント」で育成を目指す「現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力」について書きたい。