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以前に119日目のところで【特別の教科道徳を回すポイント】を挙げた。
[119日目:特別な教科道徳を回せ【ポイント10こ】 - かならず幸せになれるいきもの
四年間道徳推進だったので、様々な研修に出させていただいて、リアリティのある範囲で取り入れて考えたポイントたち。
ポイント
- 書かせて対話をするなら問いは大きく分けて2つまで
- 教師が教科書を読んだら、子どもは教科書を閉じる。
- 書かせる(考えさせる)のは教科書などから感じとった「前段:道徳的価値」と「後段:自分とのかかわりで道徳的価値をとらえる」ことについて
- 子どもに題材を読んで気づいたこと・感想を書かせる。いろいろな考えが出るが、机間指導をしながら内容を押さえるもの、題材の主題、道徳価値に近づくものなど順で発表させられるように「発言マップ」をつくる。どんな順番で発言させれば、道徳的価値のイメージがもてそうか考えながらマップをつくる。(中・高であれば、発言マップは必要なく、紐づく意見を順番に、似ている・違うなどで言わせていく方がよい)。
- 議論するなら「前段:道徳的価値」について議論し、この時間の道徳的価値の理解へつなげる。
- 子どもが他の子の発言を聞く際には、プリントの裏に聞いた意見について「出席番号と『◯似ている、△ちがう、◎ちがうけどイイネ!』」を書かせ、自分の立場と比較させる
- 発言マップの発言が終わったら、付け足しなどがあるか聞く。価値が全体の中である程度見えてきたら「結局、何のために◯◯するの?」と問う。ここで議論が生まれる。
- 道徳的価値はなるべく上位概念を目指す。
- 道徳的価値についての意見を聞いて「後段:自分とのかかわりで道徳的価値をとらえる」→「これまで・これからの自分について考えたこと」を書かせる
- 発表。自分と紐づけている子にはなるべく発言を促す
3回実践をして、つまずきを発見したので再考。
再考すること
このやり方で、研修の際に聞いていたような意見を表現させることはできていると思っている。
たとえば
- 価値に関すること。そのストーリーで感じた価値の理解。思いやり、礼儀、友情、自然愛護などなど。
- 自分のこれまでやこれからと紐付けて、自分の人生と紐付けて考えることなど。もし大人になって子どもが生まれたらその子に絵本を読んであげて優しくしたいなど。
ただ、どういうつまずきを感じるかと言うと、どこか軽い感じがする。ということである。
本心からそうなのか、ただきれいな言葉をならべているのか。これが見えない。
道徳的心情には、適っているはず。何が良いか分かっている。
道徳的判断にも、適っていると思う。その時どうすべきか分かっている。
(そもそもこの二つは低学年では分かりやすすぎて押し付け感すらある。まあとにかく幼保での体験を想像しながら「補充・深化・統合」で。それぞれ揺さぶるなら「これって◯◯以外の良さもない?」「これって本当に優しい?」「これって最近似たことなかった?これって共通していることってない?」などを問い返す)
別に宣言したことの実践を強いるわけではないので「道徳的実践意欲・態度」ってことでよい。
でもなんかぬるい。
で、なんでかって考えると、自己とのかかわりで道徳的価値をとらえていることへのフィードバックが薄く、空振り感があると考えた。
そして、前段と後段を分けていたが、先に言うように、低学年の価値理解が分かりやすすぎて、そこで議論しにくく深まった感じがしないのだと捉えた(「感じ」ですみません。形としては書いているのだけどいまいちという勝手な違和感。単に子どもを疑っているだけとも言える)。
じゃあ、どうしたいの?
オープン・ダイアローグ風味でいこう!
というのが今回の結論。
オープン・ダイアローグ風味?
これは、まだ、予想でしかないがうまくいくような気がする。
イメージは、
- 4人グループ
- ペアになる。A&B
- Aのペアが対話する。Bはそれを見る。
- Bがフィードバックする。
- Bのペアが対話する。Aはそれを見る。
- Aがフィードバックする。
- それぞれ、今日の道徳について今感じていることを書く。
という流れ。
(フィッシュ・ボウルなどの技法にもとても近いかもしれない。)
これは、オープン・ダイアローグのリフレクティングというプロセスをもとにしている(少しナラティヴも意識しています)。
もし、道徳科の時間が、道徳的価値をきっかけに自己の捉え直し再構成を担っているとしたら「ある事柄における話し手の語りや宣言、聞き手の受け取りや反応が」自己の輪郭をはっきりさせ、自分づくりに有効だと考えた。
そうすると、私がぬるいとか浅いとか浅いと言っているようなことが少しだけ重みをてにいれることができ、その時間のリアリティは増すと思っている。
次回、チャレンジしてみます。
参考
オープンダイアローグ対話実践のガイドライン
http://www.yuki-enishi.com/psychiatry/psychiatry-53.pdf
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