平気で処方箋の薬をもらいに行くのを忘れる「ハピペン」です。
いや、あの日は時間がなかった……しかし、その日やらなかったことを思い出せるほど「ハピペン」は高性能ではない……。
さて!いよいよ手を出したか!という感じでこの本を読んでいます。
- 作者: 山崎啓支,サノマリナ
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2012/02/25
- メディア: 単行本
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「NLP」は「神経言語プログラミング」の略です。NLPは「実践心理学」とも言われているかと思います。
「NLP」とは
- N:五感≒体験
- L:言語
によってつくられる
- P:プログラム(意味づけ、価値観etc)
のこと。
もう少し細かく
- N:五感→体験≒身体や感覚→無意識
- L:言語→思考→意識
Nは、感覚的なもの、自動的に、無意識に働いてしまうもの。
反対にLは、意識して、働かせているもの。
これらが、意味づけによって生み出すプログラムとは、「価値観」や「癖」のようなもの。
そして、なぜ「感覚」や「言語」によってプログラムが生まれるかというと「安心・安全」のためだという。人間のすべての反応は「安心・安全」のためとも言い換えられるかもしれない。
アドラー心理学の目的論とつなげると面白い。人間のすべての目的は「安心・安全(感)」であり、そこから行動の型が生じる、と考えられる。
「快」と「痛み」がカギを握る
感覚と言語が働いて、人間にプログラムを作る理由は「安心・安全」のためである。そして、それを作り上げるための判断材料は「快」と「痛み」とある。
人は「快」と「痛み」でしか、物事を判断していない?!
その「快」と「痛み」の「インパクト」か「繰り返し」によってプログラムは作られる。
そのため、無意識を言語化して意識化することで、無意識を書き換え得ると書かれている。
無意識にし行っていることを意識化して、コントロールできるかもしれないということだ。
「メタ認知」の重要性をひしひしと感じる話だ。
出来事は無機質
出来事は、どうしたって出来事でしかない。
それを「快」や「痛み」として感じるということは、身体的で直接的なものもあれば、実際的ではないが、それに被せているイメージがある。
そのイメージを変えることで、無意識なプログラムを引きずり出して無意識の型に作用できるかもしれない。
具体的には、「印象」か「意味」を変える。
この時代に意味づけが重要なことが伝わってくる話だ。
出来事が持続するようであれば、その出来事の「刺激」か「内容」を変えることで、「印象」や「意味」を変えることにもつなげる。
個人的には、システムへの働きかけを考える権利ベースアプローチ(OXFAMでの考え)やブリーフセラピーの考え方に似ている。
以上の中で、今回、特に覚えておきたいのは「インパクト」か「繰り返し」ってところだ。
「インパクト」と「繰り返し」による児童指導
やはり、私が極端に批判したくなるのは、きつい口調だ。
それさえなければ、誰も彼もいくつかマシなのにと思ってしまう。
交換条件、辱め、脅迫、恐怖に訴える指導は山ほどあるのだけれど、本当にそれで子どもはプラスに元気に働いていけるのかってことを聞きたくなる。
私たちが与えている「インパクト」は、インフレしてしまって、もうそう簡単には入らないところまで来てしまっていないか心配になる。
いくつか考えておきたい観点があって、「ネガティブ」な「インパクト」は、思い出す度にネガティブな気持ちになって反応するってことだ。
たとえば、忘れ物。忘れ物にネガティブなインパクトを与えるとする。
そのインパクトによって忘れないという行動が生まれたらラッキーだ。
しかし、それでも忘れる子は忘れる。
そうなると教師はもっと強いインパクトを与えるしかなくなってなくなっていって、子どもは何も言えない存在として、強いインパクトを受け取るしかなくなる。
だから、ネガティブな強いインパクトよりは、何ができそうか? を考えてあげた方がよっぽどジャスティスだと思う。
だとしたら、繰り返しの指導で勝負に出るっていうのはどうだろうか。
定期的に振り返って自分の実態を見つめ、在り方を改めていけるようにしたらいいと思う。
そうしたら、自分はネガティブなインパクトを与え続けられることと、真逆の感情を抱けるのではないだろうか。自分を認められるという方へ。
最後には、諦めないという教師のレジリエンスが子どもを支え、伸ばし、育むという話へ。
この「ネガティブインパクト」が支持されるヒントもまた紹介できそうなので、お楽しみに。
この辺りを参照中。
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