かならず幸せになれるいきもの

おしゃべりによる出現する未来から学ぶ

ループ図の構成要素【そう思ったのだけれど、なんか生まれそうな記事】

システム思考が少しでも使えるといいよねーってことで、もはや流行っていないのかもしれないがまとめておく。

 

いくつかの金言

「昨日の解決策が、今日の問題を生んでいる」ということ。

 

「システム思考」=「思い込みを排し、全体を見るこも」(論理階型を越えて見つめることができる)

 

システム思考は、「人を責めない・自分を責めない」アプローチ。

 

システム思考とは「変化に左右されるのではなく、変化を創り出すための考え方であり、ツール」。

 

だれがその立場にいても、構造が変わらない限り同じ問題が起きる。だから、みんなで構造がどうなっているかを考え、構造を変えていこう。

 

システム論のおおまかなイメージの理解には「氷山モデル」がよい。

 

氷山モデル

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この上から三段目以降に働きかけるために、システム論を使う。上の二段だけでは、なかなか現状が変わらない場合、構造そのものや、その構造を生む意識や無意識が課題となっているということだ。

 

テーマの見つけ方

後日もう少し詳しくします。

  1. 縦軸ーー増減したいこと
  2. 横軸ーー時間
  3. 過去から未来に変数の増減を棒グラフで描く
  4. 「このまま対策を取らなかったらパターン」のグラフ
  5. 目標パターンのグラフ

ヒント:過去は変えられない、未来は変えられる

 

描くときに必要な要素5つ

  1. 変数ーー最低二つ
  2. 矢印ーー原因と結果
  3. 矢印の種類ーー「同」と「逆」
  4. ループの種類ーー「自己強化型」か「バランス型」か
  5. ループの名前ーー区別しやすいように

 

描くときのルール

  1. 変数は名詞で書くーー動詞ではなく、名詞で書く(また、良い・悪いも意識する)
  2. 矢印は相関関係ではなく、因果関係

 

描くステップ

  1. システムの中で重要な変数を探す
    ・変化の対象となる変数
    ・変数に影響を与える変数
    ・その変数の影響を受ける変数

  2. どの変数がどの変数に影響を与えているかを考えて矢印でつなぐ

  3. ある変数が矢印でつながった次の変数に与えている因果関係が「同」か「逆」かを考える
    ・ある変数の増減が、次の変数の増減と同じ向きなら「同」
    ・ある変数の増減が、次の変数の増減と反対向きなら「逆」

  4. ぐるりと最初の変数に戻れば、フィードバックループの完成
    ・どんどんある方向へ進む→「自己強化型ループ」
    ・ある目標に向かって収束したり、ある幅で安定しようとする→「バランス型ループ」

  5. そのループの性質や特徴を表すグループ名を付けて、ループの種類の下に描く

ヒント

  • 変数を書き出し尽くす
  • 影響する外からの制約を変数につなげてみる
  • どちらもあり得る場合は、変数から矢印を二本出す
  • 時間的遅れを記入する
  • ループ図の広さこそ、その人の見立ての限界とバランス感覚である

 

「よくあるパターン」ーーシステム原型

よくあるシステムにおけるパターンについて。知っていると描きやすくなるかな。

 

  1. 「成長の限界」
    ・成長を加速しようとするな
    ・制約要因を見出し、弱めよ

  2. 「うまくいかない解決策」
    ・急がば回れ(目の前のすぐに解決してくれそうな解決策に飛びつかない)
    ・評価の時間軸を長期に持て

  3. 「問題のすり替わり」(根本的な解決策ではなく、対症療法てきな解決策をとってしまう)
    ・対症療法を避け、根治策に徹せよ
    ・本当の問題を直視せよ(ちょ、待てよ)

  4. 「目標のなし崩し」
    ・絶対的な目標を持て
    ・目標を安易に下げないために「評価基準を外に持て」

  5. 「強者はさらに強くなる」
    ・多様性を高めよ
    ・機会の平等を確保せよ

  6. 「エスカレート」
    ・一点へのこだわりを捨てよ
    ・大局から目的を見よ

 

システムを変えるときの戦略

  1. 望ましいループをつくり出す
  2. 望ましいループを強める
  3. 望ましくないループを断つ
  4. 望ましくないループを弱める
  5. 構造は変えずに悪循環を好循環にひっくり返す

ほぼほぼ、ブリーフだ。

 

レバレッジポイント

介入のためのポイント

  1. 補助金や税金、基準値といった「変数(パラメータ)」
  2. 道路や鉄道といった「物理的なフローとストックの構造」
  3. どのような情報にだれがアクセスでき、だれができないのかといった「情報フローの構造」
  4. 優遇策、罰則、強制事項などのシステムの「ルール」
  5. 「インセンティブ(奨励策)」
  6. システムの「目的」や「パラダイム(みんなのものの見方や考え方)」

こうした様々な次元がある。

 

1.変数(パラメータ)ーー数値を定める 

わかりやすく、上下することから、注意を引きやすい。

しかし、あまり効果の大きくない介入点。

ただし、「目標値」に働きかけた場合、システム構造を大きく変える可能性がある。

それは、「目的」に働きかけることにつながるため

 

 

2.物理的なフローとストックの構造ーー「計画段階が決め手」

設備の位置関係を変えることで、エネルギー損失を大きく抑えるなど。

一度つくってしまうと変更することが難しいという難点がある。

設計の段階で望ましい構造を入れた形にすること。

「自動車社会」への懸念から、バス路線を街中に張り巡らせ、優先道路を作り渋滞を緩和するなど。

 

3.情報フローの構造ーー現実を「見える形」にする

電気メーターが玄関にある家と地下にある家。玄関先にある方が、3割も電気の消費量が少なかった。

「目のあたり」にすることで、行動が変わる。以前は到達しなかったところに情報を伝えられるようになると、その情報に基づいて人は違う行動をとるようになる。新しい情報を作り出すというよりは、すでに存在しているシステムを別の場所でも使えるようにすることによって、効果的な介入ができることがよくある。

ただし、単に知らせるだけでは、奪い合いの競争が起こりもする。たとえば、残量に応じて、価格設定をするなど、ある情報によって、何を左右するためにどうするかは、要検討。

 

4.ルールやインセンティブーー行動の促進と抑制

ルールによって、システムの範囲や自由の程度を定め、インセンティブによって、ある行動を促進したり抑制したりしている。

自然エネルギーでつくった電力の買取。

地域通貨。

 

5.目的ーー「何のために?」を自問する

ここまでの1〜4を変える力をもっている。

「何のために?」それをするのか。

「なぜ?」それがあるのか。

変化を生む。強いパワーをもっている。

 

6.前提となっているパラダイムーー「社会通念」や「常識」

システムの目的よりもさらに深いレベルで、システムに大きな影響を与える可能性を有しているのは、システムにかかわる人々の意識・無意識の前提(パラダイム)です。パラダイムは個人のレベルでもありますし、社会のレベルでは、「社会通念」「暗黙の大前提」などと呼ばれ、世界のしくみに関して、もっとも根幹をなす考え方や価値観です。
パラダイムはあらゆるシステムの源。

パラダイムとは、「現実とは何か」についての社会が共有する認識。

社会というシステムは、既存のパラダイムを変化させようとする動きに激しく抵抗する性質がある。

 

それでもパラダイムを変えることはできる。

古いパラダイムの矛盾や欠陥を指摘し、新しいパラダイムがいかによいもので、真に役立つものであるかを主張し続けること。

人々の目につく場所や権威のある場で、新しいパラダイムを人々に浸透させていくことがポイント。

「クリティカル・マス」と呼ばれるが、ある一定の割合の人々が「そうかな」と思った瞬間に、大きく社会のパラダイムが変わることがある。

 

「経済成長こそ幸せへの道」ではなく、「スローライフ」や「LOHAS(環境や健康を重視するライフスタイル)」などもある。

 

「解決策は問題の近くにあるとは限らない」ということを忘れずに「介入」していく。

 

(ファスト&スローも関連してくる話なのかもしれない。また、パラダイムについて「7つの習慣」を見たい。)

 

 

システム思考の効用

  1. 「人や状況を責めない、自分を責めない」アプローチ
  2. 視野を広げ、従来の「思考の境界」を乗り越えられる
  3. 無意識の前提を問い直すことができる
  4. 問題解決に役立つ時間軸。考えることができる
  5. 問題解決につながるコミュニケーションが可能に

 

システム思考7ケ条

  1. 人や状況を責めない、自分を責めない
  2. できごとではなく、パターンを見る
  3. 「このままパターン」と「望むパターン」のギャップを見る
  4. パターンを引き起こしている構造(ループ)を見る
  5. 目の前だけではなく、全体像とつながりを見る
  6. 働きかけるポイントをいくつも考える
  7. システムの力を利用する

 

システムの特徴

効果的で副作用のない働きかけを考えるためのシステムの特徴。

  1. ストック&フロー
    ストックは必ずフローによって変化する

  2. フィードバック・ループからできている
    フローはストックに影響を与えるだけでなく、しばしばストックの影響を受けている
    フィードバック・ループが存在するとき、システムそのものが変化を急速に成長させたり、弱めたりするシステム独自の力を持ちます

  3. 時間的遅れ
    遅れによって複雑さは増大する。遅れを考慮に入れておくこと

  4. 非線形的変化
    「現実」は直線ではない。ティッピングポイントなど。

 

(学習する学校を参照すること)

 

(参考)

「学習する組織」を参考にコンサルをしている会社の本。

学習する組織が、U理論の実践版みたいな位置づけのはずなので、U理論的なワードも出てくる。

「学習する組織」を少しカジュアルに導入したい場合に、目を通しやすい本だと思う。

循環を描くことを生業にしたいと勝手に思っていたりするので、「ループ図」がスラスラと描けるようになりたいなあと思っている。

そんな中、この本の中で出会った「ループ図の構成要素」の項が、分かりやすいと思ったので抜粋しておく。

(これまでも他の本で読んできて、これに出会ったから分かりやすいと思ったのかもしれない。もっと分かりやすいものが本家にのっている可能性もある。私の勉強不足。)



これで知った気になるのは違うが、実践的理論の、実践編という位置づけになるように思う。

これくらい平易になって、実生活に実装しやすくなるように思う。

 

最近思うのは、ブリーフセラピーが好きなのだけれど、もうこれは古くなりはじめているのではないか、ということだ。

永遠に通用する技法なんてないのは百も承知だけれど、人々の価値観が変わり、ニーズが変わってきていれば、それに応じた変化がいるのだと思う。

 

ハイデガー的な人間論から移行して、今どきの技法に移っているように?

今どきの技法も、また次の技法に移っているのだ。

 

「ありのまま系自己→変化を求める系自己」へ。

今は、この流れがあるように思う。

 

しかし、この流れの中に「ありのままの自己へという変化」というパラドクスが見え隠れする。

人は「自分であって、自分でないものになりたい」という願望がある。

それは、負荷が少なく感じられるのに、変化できるからだ。

 

「負荷なく」というのは、昨今のキーワードだと思う。

それは、この本にも書かれていたように思う。

 

「負荷が少なく、より流動性がなく、自分を位置付けられるもの」が求められている。

この先、誕生日占いなんかは、もう少し流行るかもしれない。

 

ああ、これをキーフレーズに、人を生きやすくする取り組みをしてもいいなあ。

「誕生日占いコーチング」安っぽいネーミングだけれど、意外とやりやすいと思う。

これに、ブリーフの解決志向を乗せる。

 

全然他の方法でもよい。

 

「リフレクションカードコーチング」

これに、ブリーフの解決志向を乗せる。

 

「哲学対話コーチング」

これでもよい。

 

単に「ブリーフコーチング」でもよい。

 

もう一つ「社会アクション系」の内容と絡めて、人々をエンパワーメントできるようになりたい。

そのための実績をつくるのが、40歳までにやりたいことだなあ。

 

こうすれば、「願い」から「アクション」して「実装できる」というのを体験的に理解したい。